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私のお気に入り「其の弐」
John Coltrane ジョン・コルトレーン
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私にとって音楽は「いのちを救ってくれた存在」で、
その体験以降は音楽に「いのち」が宿っているかどうか、
そしてそれがどれくらいのエネルギー量なのか
だんだんとわかるようになりました。
(幾度かの超常体験とその後の形而上的考察および心身魂の鍛錬によります)
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John Coltrane ジョン・コルトレーン(September 23, 1926 – July 17, 1967)は
私が説明するまでもないかもしれませんが、ジャズのサックス奏者です。
いま、コルトレーンの最後のライブアルバム
"The Olatunji Concert: The Last Live Recording"
(1967年6月の死の二カ月前で、正確には最後から二番目のライブですが、残された録音としては最後)を
聴きながらこの文章を書いているのですが、
ここまで「いのちをかけた音」を鳴らした人というのは
他に思いつきません。
彼のまさしく全身全霊の演奏は、
私にとって長い間「鑑」のような存在で、
偉大な師としていまも尊敬しています。
神を求めて、神をつかみ、神と一体化しようと
いのちをかけて
できることを全てやりつづけた方だと思います。
前述の最後のライブアルバムを聴くと、
剥き出しのたましいが音になったようで
「人間/自力/地球の限界、山の頂上に登ったがそこにはなにもなかった」
境地を感じます。(私の「次元」設定だと6.9)
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超常体験は「入力」「出力」「体得」という段階を経て
その人自身と一体化していくと思うのですが、
それぞれの段階には時間差があります。
1964年12月録音の「A Love Supreme 至上の愛」のレコードのライナーノーツで、
コルトレーンは「1957年に神の恩寵により霊的な目覚めを経験し、
それは私をより豊かで、満ち、生産的な人生に導くことになった」
"During the year 1957,I experienced, by the grace of God, a spiritual awakening which was to lead me to a richer, fuller, more productive life."
と記しています。
彼にとって1957年の体験は「入力」で、
残された録音を聴くとおそらく、
1961年頃から神的なエネルギーの「出力」が始まったと思います。
そして「A Love Supreme 至上の愛」で
ついに「体得」の第一段階(5次元)に到達し、
愛を顕現していると感じます。
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私は長い間、公演のたびに
「このライブで死ぬつもりで全てをかける」と
本気で思っていました。
(残念ながら今までのところそんなことはなく、
生きながらえており、
今は「全てを捧げる」のを大前提にしつつ、
いつ死んでもいいけど、「死ぬつもり」でやるのではないという姿勢です。)
ジャズの世界において例えば Miles Davis マイルス・デイヴィスは天才的なスターとして様々な「ジャンル」を作り、
さらに自身が作ったジャンルすら超えて
いまも多くの音楽家に影響を与え続けていますが、
コルトレーンのように音楽そのものを超えてここまで到達した方はとても少ないと思います。
音楽内だと音楽として継ぐことができるのでフォロワーが発生し得るのですが、音楽を超えてしまうとエネルギーの領域になるため、いくら表面的な音楽をなぞっても近づくことにならないのです。
Keith Jarrett キース・ジャレットは性質や方向性は異なるものの、
コルトレーンのような求道心や宗教的な精神性を備えた素晴らしい音楽家だと思います(いつか記事にしますね)。
ちなみにコルトレーンは
亡くなって15年を経て生前の念願が叶ったというのか、
神の化身・聖人として教会で崇拝されています。
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この「私のお気に入り My Havorite Things」で紹介している音楽をYouTubeのプレイリストで作成してみました。
12~19曲目がジョン・コルトレーンの音源です。
文章内で触れている 「A Love Supreme 至上の愛」が12~15曲目、
17~19曲目が"The Olatunji Concert: The Last Live Recording"
16曲目は文章内では触れておりませんが、コルトレーンの代表曲であり
最後のライブまで進化し続けた"My Favorite Things"の私が好きなテイクです。
もちろんCDやオリジナル音源で聴いて頂けたほうが嬉しいですが、ご参考になればと思います。
ブログの下部に埋め込んでおります。